しぶた行政書士事務所

【青森市】誰も家を相続したくない時の解決策|清算型遺贈で現金分割する方法を行政書士が解説

2026.06.01

「独り身で身寄りが少ない。私が亡くなった後、住んでいるこの家を、誰も引き取りたがらない様子だ。空き家になるのは目に見えている。でも兄弟や甥姪に話を聞くと、現金なら欲しいと言う。家を売って、その代金を皆に分けたいのだが、そんなことができるのだろうか——」

不動産の処分について、こうしたご相談が寄せられることがあります。
青森市内でも、独り身の方や、相続人がご遠方にお住まいで「実家を相続しても住まない」というケースが年々増えています。

実はこのご希望、「清算型遺贈(せいさんがたいぞう)」 という遺言の方法を使えば、しっかり実現できます。

この記事では、清算型遺贈の仕組みと法的根拠、具体的な手順、注意点までを、青森市の行政書士がわかりやすく解説します。

清算型遺贈とは

清算型遺贈とは、遺言書の中で「私が亡くなったら、所有する不動産を売却し、その代金から諸経費を引いた残りを、〇〇に〇分の〇、△△に〇分の〇の割合で分配する」と指定する遺言の方式です。

つまり、家や土地そのものを誰かに相続させるのではなく、売却して現金化してから、相続人に分け与える形を取ります。

こんな方に向いています

清算型遺贈が特に向いているのは、次のような方です。

  • 独り身で身寄りが少なく、不動産を相続したい人がいない方
  • 相続人が遠方に住んでいて、地元の家に住む見込みがない方
  • 相続人同士で不動産の分け方で揉めそうだとお感じの方
  • 「家を残しても空き家になるだけ」と分かっている方
  • 現金なら平等に分けやすいと考えている方
  • お子さんがおらず、兄弟姉妹や甥姪に財産を残したい方

青森市の戸建てや郊外の不動産は、相続人が県外にお住まいだと管理だけでも大きな負担になります。空き家のまま放置すれば、固定資産税や近隣トラブル、最悪の場合は特定空家指定など、ご遺族の頭を悩ます問題が次々と出てきます。

清算型遺贈は、こうした「相続後の困りごと」をご自身の生前に解決しておく方法と言えます。

清算型遺贈を実現する5つのステップ

実際の流れは次のようになります。

ステップ① 遺言書の作成

「不動産を売却し、諸経費を控除した残額を以下の割合で相続人に分配する」旨と、遺言執行者の指名を明記した遺言書を作成します。後ほど詳しく触れますが、必ず公正証書遺言で作成することを強くおすすめします

ステップ② 遺言執行者の指名

遺言書の中で、信頼できる第三者を遺言執行者に指名します。当事務所では私を指名いただくことも可能です(後述のとおり、専門家チームを編成して対応します)。

ステップ③ 相続発生後、執行者が手続き開始

遺言者がご逝去された後、遺言執行者が遺言書の内容を確認し、相続人全員に遺言執行者に就任した旨を通知して、執行手続きを開始します。

ステップ④ 不動産の売却

遺言執行者が、提携の不動産業者と連携して不動産を売却します。価格査定、売買契約、代金の受領まで、執行者が窓口となって進めます。所有権移転登記は提携司法書士が担当します。

ステップ⑤ 諸経費を控除して現金を分配

売却代金から、登記費用、不動産業者への仲介手数料、譲渡所得税などの諸経費を控除し、残額を遺言書で指定された割合で相続人に分配します。

清算型遺贈のメリット

このやり方には、次のような大きなメリットがあります。

相続人の負担が圧倒的に小さい

不動産の名義変更、売却の段取り、相続人同士の話し合い——これらすべてを遺言執行者が代行します。相続人の方は、書類への押印と振込先口座の連絡程度で済みます。

空き家問題を未然に防げる

「相続したものの誰も住まない」「売りに出したいけど他の相続人の同意が得られない」といった事態を、生前に手を打つことで防げます。

「お金で分ける」のでトラブルになりにくい

不動産は分割しにくい財産の代表格です。「兄が住む」「妹は現金で欲しい」など、もめる原因の多くは不動産を巡る分け方の問題です。最初から現金化してしまえば、こうした摩擦を回避できます。

遺言者の意思が明確に実現される

「家を空き家にしたくない」「相続人みんなに公平に渡したい」というご本人の願いが、遺言執行者の働きによってその通りに実現されます。

注意していただきたいポイント

清算型遺贈を選ぶ際は、以下の点に気をつける必要があります。

遺留分への配慮を忘れずに

法定相続人のうち、配偶者・お子さん・ご両親(直系尊属)には、遺留分という法律で守られた最低限の取り分があります。遺留分を侵害する内容の遺言は、後に「遺留分侵害額請求」という形で揉める原因になります。

ただし、兄弟姉妹(や甥姪)には遺留分がありません。お子さんがいらっしゃらず、ご両親もすでに他界されていて、兄弟姉妹のみが相続人というケースでは、遺言で自由に分配を決めやすくなります。

公正証書遺言で作成すること

清算型遺贈のような重要な内容を、自筆証書遺言で残すのは絶対におすすめしません。自筆証書遺言は形式不備で無効になるリスクが高く、もし無効になればこの仕組み自体が機能しません。公証人が関与する公正証書遺言なら、形式面・内容面ともに安心です。

遺言執行者の報酬を遺言書に明記する

遺言執行者の業務には責任と手間が伴います。報酬は遺言書に金額や算定方法を明記しておくことで、後の混乱を防げます。具体的な金額は事案の規模や複雑さに応じて、事前のご相談時にお見積りいたします。

各分野の専門家との連携が必要

清算型遺贈の執行には、複数の専門業務が関わります。

  • 不動産の所有権移転登記 → 司法書士の専門業務
  • 不動産の売買仲介 → 宅地建物取引業者の業務
  • 譲渡所得税の申告など税務 → 税理士の専門業務

当事務所では、これらの専門家とのネットワークを持っており、行政書士が遺言執行者として全体を統括しながら、各専門家と連携して手続きを進めます。

行政書士を遺言執行者にする3つの強み

「遺言執行者は家族でもなれるのに、なぜ行政書士に頼むの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。第三者である行政書士に依頼する強みは、次の3点です。

中立的な立場で手続きを進められる

相続人のうちのお一人が遺言執行者になると、他の相続人から「自分に有利に動いているのでは?」という疑念を持たれることがあります。第三者である専門家が執行することで、公平性が担保されます。

専門家ネットワークで一括対応できる

司法書士、税理士、不動産業者など、清算型遺贈に必要な専門家を当事務所のネットワークから手配します。ご家族が「次はどこに頼めばいいか」と悩む必要がありません。

相続人同士の感情的な対立を避けられる

専門家が間に入ることで、相続人同士が直接やり取りする場面が減り、デリケートな感情のもつれを未然に防げます。「お金が絡むと兄弟げんかになる」を防ぐ仕組みとも言えます。

まずはご相談ください

清算型遺贈は、独り身の方や、不動産の扱いに悩むご家庭にとって、非常に有効な解決策です。
しかし、遺言書の内容は人それぞれの事情によって最適解が変わります。

「うちの場合はどうなるだろう?」
「兄弟姉妹が複数いて、分け方をどうしようか迷っている」
「いずれは家を売却することになると思っている」

——こうしたお考えをお持ちでしたら、ぜひ当事務所までご相談ください。

しぶた行政書士事務所では、ご相談者さまの財産構成、家族関係、将来のご希望を丁寧にお伺いした上で、清算型遺贈を含む最適な遺言の形をご提案します。公正証書遺言の作成、遺言執行者の引き受け、相続発生後の各専門家との連携まで、青森市・青森県内のお客さまをトータルでサポートします。

青森駅から徒歩15分、長島のアクア青森スクエア6階に事務所がございます。初回のご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

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