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公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらを選ぶべき?判断のポイント

  • 執筆者の写真: 優希 澁田
    優希 澁田
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

「遺言を作ろう」と決めたものの、公正証書と自筆証書、どちらを選べばいい? と迷われる方は多いです。


一般的には「自筆証書なら費用もかからないし簡単では?」と考えがちですが、後々の検認手続きや無効リスクを考えると、単純に費用だけでは判断できません。


この記事では、両者の違いを踏まえた「あなたにとって最適な選択」の判断ポイントをお伝えします。


費用で見ると、自筆証書が圧倒的に安い——ただし…

自筆証書遺言は作成に費用がかかりません。紙とペン、そして時間があれば完成です。


一方、公正証書遺言は公証人の手数料がかかります。遺産額によって異なりますが、通常は数万円から十数万円程度の費用が発生します。


「費用を抑えたい」というお気持ちは理解できますが、ここで重要なのは後にかかるコストの方が大きくなる可能性です。


自筆証書遺言の最大の落とし穴:「無効リスク」

自筆証書遺言は民法968条で厳格な要件が定められています。「全文を自書し、年月日を自書し、押印しなければならない」とされており、たった一つの要件を満たさないだけで、遺言全体が無効になる可能性があります。


実務では次のようなケースで無効判定されています。日付が「2026年3月」のように日の記載がない場合、署名が本名でなくペンネームや商号のみの場合、訂正の方法が民法の要件を満たしていない場合、認知症の進行により意思能力が疑われる状態で作成された場合などです。


公正証書なら、公証人がその場で要件をチェックします。「後から無効と判定される」という悪夢を防げるのです。


検認の手間:自筆証書は相続人全員を巻き込む

自筆証書遺言を使用するには、相続開始後、家庭裁判所で検認手続きを経なければなりません(民法1004条)。相続人全員を通知する必要があり、家庭裁判所に出向かなければならず、検認調書の申請・取得に時間がかかり、その間は遺産の処分が止まります。


一方、公正証書遺言は検認が不要です。取得した謄本をそのまま銀行や法務局に提出できるため、相続手続きがスピーディーに進みます。相続人同士の関係が良好でない場合、検認で揉める可能性も高まります。

財産構成と家族関係で選ぶべき遺言のタイプ

自筆証書が向いているのは、遺産が少なく相続手続きが単純な場合、相続人が一人か関係が非常に良好な場合、将来頻繁に内容を変更する可能性がある場合、秘密裏に作成したい場合です。


一方、公正証書が向いているのは、遺産が多い・複数の不動産や株式がある場合、相続人が複数いる・関係が複雑な場合、二次相続を見据えている場合、後々の紛争を最小限にしたい場合、認知症や高齢で遺言能力を疑われる可能性がある場合です。


多くのご家庭にとって、公正証書が最適です。数万円の投資で、数百万円の紛争コストや手続き負担を削減できるからです。


当事務所では、状況に応じた遺言作成をサポートしています

遺言の選択は「どちらでもいい」ではなく、あなたの財産構成、家族関係、将来の希望によって最適な方法が異なります。公正証書にする場合は公証人との事前打ち合わせから作成立会い、その後の手続きまで。自筆証書にする場合は要件の漏れがないか、内容が曖昧でないかの最終確認をサポートいたします。


当事務所では、初回相談時に現状をお聞きした上で、あなたにとって本当に必要な遺言形式をご提案します。また、公正証書遺言の作成をサポートし、相続時の手続きもワンストップで対応可能です。


遺言は「いつか作ればいい」ではなく、元気なうちに、正確に、安心した形で作ることが何より大切です。ご不明な点や、遺言作成をお考えでしたら、お気軽にご相談ください。

 
 

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